ストーリーズ・イン・シークレット

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 24 ゲームオーバー パラレルワールド ♪ 前編

   このページは 本編 では有りません ♪
   これから不幸のずんどこ堕ちて行ってしまいそうな二人の為の
   パラレルワールドです。  
   かなり甘めの箸休め?
   勝利は人格急変?歯が浮く様なセリフ言ってます。
   



 気がつくと夕日がするどく差し込む部屋で背中から勝利に抱かれてた。
暖かい部屋だからあたし達の肌にはうっすらと汗が残っていて、僅かに二人の体臭が混じり合う。彼の顎先が何度もあたしの頭のてっぺんを撫でていて、まるで猫になった気分。
「なぁ、涼子。」
「ん?」
「涼子にも結婚願望とか、ある訳?」
「そりゃぁ、まぁ、ねぇ。」
今日の花嫁さん、綺麗だったよ。純白のドレスにさ、花吹雪舞って。
「あたしも一応女だし。誰にでも有るでしょう、そういうの。」
あたしは自分の両手を目の前にかざしてじっと見つめた。指輪をつけ続けた過去は無い。だから日焼けの跡も筋も無く綺麗だ。でもね。いつかって夢はある。本当に夢だけど。
「ビロードのバージンロード歩いてさ、彼の隣りで
『はい』
って頷くの。いっぱい友達呼んで、ライスシャワーかけてかけてもらってね。」
そよ風に鐘が鳴り響く真っ青な空。目が痛い位純白のドレスに笑い声。大きなブーケを
『いくわよ!』
なんて声かけながら友達の輪の中にトスする。みんなが大騒ぎする中を抜けて、空き缶の沢山ついた車に乗り込み、大きく手を振って・・・・。隣りで照れてる勝利に
「みんなに見せつける様なキスしてよ。」
なんて馬鹿なおねだりして、
「んな事、恥ずかしいだろう?」
なんて言われながら照れくさそうにキスなんかしてくれて抱きしめてくれたら・・・・。
「相手、いる?」
「えっ?」
急に空想を遮られ、言葉に詰まった。
「ばっ、馬鹿ねぇ。あたしに限ってそんな人いる訳ないでしょう?」
本当の事は言えない。
「そうか。ぼんやりしてるみたいだったから、誰かさ、いるのかなって、ちょっとね。」
とにかく慌ててたから
「そう言う勝利こそどうなのよ。」
思わず言っちゃった。
「俺?いるよ、一緒になりたい人。」
その瞬間、釘刺されたなって思った。彼の口調があまりにも柔らかくって、胸元がずんって重くなったよ。聞くんじゃなかったって、のど、詰まっちゃった。それを
「ふぅん。」
なんて震える声で誤摩化した。そのくせ彼にはあたしの動揺は伝わっていないみたいで、自分だけの話しを続けた。
「って、一緒になりたいって言うより彼女を独り占めしたいってところかな。」
何でこんな所で惚気を聞かされるんだろう。
「その人を俺だけのものにしたい。」
彼の腕の力が少し強くなったから、ああって。あたしとその人の事間違えて抱きしめてるんだって思った。悲しいよ、これ。
「でもその人に俺の気持ちが伝わらない。」
その静かな声聞きながらそれってどういう事よって思った。だって勝利、彼女いるじゃん?
「こんなに好きなのに、こんなに、こんなに苦しいのに!」
って抱きしめられて
「やめてよ!」
そんな事、聞きたくないよ。あたしは彼から逃げようとして暴れた。でもその腕の力があまりにも強くって。
「いい加減にして!」
叫んでた。
「あたしあんたの彼女じゃない。何言ってんのよ!!放して!」
それなのに
「嫌だ。」
勝利は起き上がるともう一度
「俺だって限界なんだよ!」
そう言うとあたしの上から多い被さってきた。そのあまりの激しさに
「やっ!」
何が何だか分からない。逃げようとするあたしの両手首は彼に捕まれてめちゃくちゃ痛い。
「放して!」
食いしばる歯の奥からこぼれる
「嫌だ。」
の音を現実じゃないって思いながら聞いていた。
「放したくない!」
馬乗りになられ、下半身押し付けられ、本気で怖いと思った。勝利の目は血走っていて、どこかの絵から飛び出したケンタウロスみたいだ。怯えるあたしは声失って、対抗するのをやめていた。
「お願い・・・・。」
放してって。すると彼の両手からすっと力が抜け、その代わり包み込む様な仕草で胸の中へ抱えられてた。
「ゴメン。」
それから
「俺じゃ、駄目か?」
って。
「そんな・・・・・。」
勝利は自分が何言ってんだか分かってるんだろうか。
「あたし、涼子だよ。あんたの彼女じゃないよ。」
ここまで来てまさかって思った。これも
“ごっこ遊びなの?”
って。ああ、もうこんなお芝居は嫌だよ。さすがにこれは辛すぎるよ。
「助けて。」
そんなつもり無かったのに涙が出て来ちゃってさ。思わず両手で顔、覆ってた。あたしは子供じゃないから。泣いて男をどうしようかなんて思っちゃいない。でもこの恋は辛すぎて。
「何が何だか、さっぱり分かんないよ。」
そんな泣きじゃくるあたしの髪を彼の手がさっきとは別の生き物みたいに優しく撫でる。
「涼子。」
って言いながら。
「俺の涼子。」
その響きはとっても甘かった。
「涼子が好きだ。誰でもない、涼子だけが好きなんだよ。」
空耳かと思った。
「俺じゃ、駄目か。」
その音をぼんやりと聞いた。
「嘘でしょう?」
質問の答えは無くて、小さなため息だけが聞こえた。だから
「彼女、いるって・・・・言ってたじゃん。」
彼をそっと見上げた。そこにいる勝利はあたしがよく知っている優しい顔の勝利だった。




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Date:2009/02/23
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Thema:自作恋愛連載小説
Janre:小説・文学

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