ストーリーズ・イン・シークレット

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20 我慢比べ

 彼の指は魔物で、あたしの中はもう限界。その親指があたしの前の膨らみにかかった瞬間
「駄目っ!」
あたしは叫びながらイキそうになり、慌ててそれを止めようとして足掻いた。
『そんなはず、絶対ないから。』
外ではイッた事、有るよ、外では。でもね、こんな感じじゃなかった。あそこだけ散々こねられいじられて、だから。だからあたしは自分の中に起こった変化に戸惑って、
『嘘だぁ。』
って思い込もうとした。だって今まで
“内側が好い”
なんてはったりだって思ってたから。第一、カレカノの仲じゃない。好きだとか愛し合ってるっていう、そんな特別な関係じゃない。ただの成り行きで。今日彼に助けてもらって、少しいい気分になってしまって、それからちょっと
“悪い心”
が疼いた、それだけの事なのに。相性が良いってだけで、あたしの今までの恋人の何倍も感じるなんて何だかつじつまが合わない気がした。
 だから堪えて、そのくせ
“生身”
を欲しがった。これはあくまで
“セックス”
なんだって。
 緩やかに入って来た彼はみっしりしていた。
「気持ち、好い。涼子。」
彼はあたしの頭を抱え込んで唸った。そのくせすぐには動き出さずあたしの髪の毛をそっと撫でるから。凄く大事にされてる錯覚なんか覚えちゃったりして。だからそれを
“嬉しい”
って伝えたくて厚みのある背中にしがみついた。
 彼の動きは朴訥(ぼくとつ)で。くるくると体位を変えられるなんて事はなく、むしろあたしの躯はうどんでも打ってるみたいに捏ねられた。
「んっ、んっ。」
そのリズムであたしは小さく揺れていた。彼の
「気持ち、好い。」
その質問なんだか感想なんだか分からない呟きに
「うん。」
って答えながらあたしは初めて抱かれる男の肌を楽しんだ。
 相手が変わるたびに思ったけど、セックスって同じ事するのに一人一人本当に違う。前戯ってヤツをして、入れて動いて、適当に感じて。男は出してお終い。って、定石って有るようでない。
 勝利はキス魔だ。唇の内側の柔らかい所で体中を何度もつままれた。おっぱいの周りを這う舌で汗と唾液で滑る肌を彼の大きな手で包まれる。あたしが漏らす声を飲み込む様なキスを受け
「綺麗だよ。」
って囁かれ。そんな嬉しい様な恥ずかしい様な言葉に身悶えする首筋に温かい舌が舞う。あたしは完全に融けていて。それから
「ゴメン。」
って声で彼が動きを速めた。あたしは歯を食いしばって受け入れる。彼のほおずりを胸元に受け。そんな姿勢だから自然に彼の突き上げは下からすくい上げる様な形になって
「くふっ!」
あたしは初めて
“自分の弱いとこ”
知っちゃったって感じ。
「涼子!」
っていう彼の声聞きながら、足の甲反り返し、目の奥に星を散らしてた。
 季節は夏。二人とも汗だくだった。
 久々のえっちで身も心も疲れちゃったあたしは、勝利が何か囁いているって分かっていて
「うん、うん。」
って適当に相づち打ちながらまぶたを降ろした。

 彼が選んだのは
“御泊まり”
終電逃がしてタクシーで帰るよりは安い。分かってる。二人ともたいした給料もらってる訳じゃないサラリーマンだ。でもその
“10時間を一緒に過ごす”
ってことを迷わず選んだって所が彼らしいって思った。ただヤル事ばっかり考えている男じゃないってね。

 明け方。どちらともなしに目を覚ました一番初め。
「勝利さぁ、彼女いたよね、大阪に。」
あたしは単刀直入に切り出した。彼は
“あっ”
ってな表情で目を開いた。
「知ってるよ。」
別に困らせたい訳じゃない。
「いる。」
その口元が引き締まるのを見てた。それから
「いるけど・・・・。」
開きかけた唇をあたしは人差し指で押さえた。
「いいよ、大丈夫。二人だけの秘密にしよっ。あたしも誰にも言わないから。」
それにね。
「あたしにもあたしの事情が有るし。」
修羅場はこりごり。真面目な男のファンってのは思い込みの激しいヤツが多いから、下手にこいつとのコトがバレて会社で吊るし上げくらうのが嫌だった。それにこんな堅い男とつき合ってしまったら選択の余地無く将来決まってしまいそうで少し怖いってのも有り。そう、ちょっとセックスの相性がいいからって、他の相性も合うとは限らない。そんな夢みたいなハッピーエンドを妄想するほどあたしは乙女じゃなかった。でも
“これっきり”
にするのはかなりもったいない気がしたから。
「ねぇ。」
あたしは上半身で起き上がり両手を前に突き、胸の谷間を強調しながら困った様に口元を結んでいる彼のそれに唇を合わせた。それから
「涼子。」
言いかけ開いたその隙間を舌先でそっと撫で上げ
「まだ、時間有るよ。」
って。一瞬たじろいだ彼の上に乗って、今度はあたしから。彼の躯を全身で味わった。男相手にこんな事するのは初めてだった。いつもは
“まぁ、ルーチンだよね”
とか
“取り合えず?”
って感覚で、正直あんま
“ヤリたい”
気分は抜きにして
“愛撫返し”
してたけど、勝利の躯は単純にキレイで、それをするのは女の本能な気がした。あたしの躯は柔らかい。彼の躯は硬い。いるかみたいに躯くねらせ、その違いを楽しんだ。それからキス。茂み越し、付け根の辺り。そこは僅かに酸っぱい様な香りがして
『もしかしてあたしかも。』
って思って笑えた。その全体に
「ふうっ。」
って唇すぼめて息を吹きかけると、弓なりがぴくんって動いて。
『面白い。』
それは言わなかったけど、笑いは抑えきれず。
「何だよ。」
曇った声で言われ、
「教えない。」
あたしはおっぱいでおちんちんを挟んでその先端だけが彼に見える様に動かした。だいたい男ってのはこれが好きだ。そのはずが、
「涼子、駄目。」
なんて言われあたしは彼に引き上げられた。それから頭を支えられてキスをされ
「もっと好い事がしたい。」
って言われた。
「あたしも。」
したい。彼が後ろ手に銀色のパッケージを手に取った。まぁ、始めのうちはつけているのをじろじろ見ないのがお約束。あたしは彼の躯から降りて目を閉じたままやらしいキスをした。パッケージを開ける音、微かなゴムの響き。きっと勝利はあたしに感づかれない様に目を凝らしながらゴムを被せていて。何だか男って可愛いなぁって思いながら、彼の両手の気配を探った。
 やがてあたしの髪を撫でる大きな手。下手におっぱい揉まれるより数十倍も感じた。ゆっくりと躯を移動させ、彼よりも先に上になり、手を添え腰を下ろす。えっちはかなり久しぶりで、どの角度で入れると入りやすいか、っていうか、自分の位置すらもあやふやになっていてなかなか上手くいかなかったけど、まぁ有る意味焦らせたんだとは思う。彼の両手があたしの腰の上に有り、失敗するたびに僅かに指先の力が強まって
“しまった”
って感じで力が抜けたから。
「ふうっ。」
ようやっと落ち着いて腰を下ろして頃には、彼は眉を寄せて目を閉じていた。動き出したいのを必死で堪えている、そんな感じ。こんなに楽しいセックスは初めて。それからあたしは昨日の夜に感じた
“自分の弱い所”
を探して腰をゆっくり動かした。あんなの初めてだった。セックスって本当に気持ち良いんだって、めちゃくちゃ感動ものだった。
“大人の女になりました”
って感じ?彼は横になってるからむしろ都合が良くって。時々おっぱいを彼の胸にすらせ
「うっ!」
て声聞いたりしながら角度変えて、深さ変えて。そう、今までのえっちじゃ
“リズミカルに激しく”
が基本だって思ってたから、気持ち良いとか別にしてとりあえずそれしてたけど、そのやり方を変えてみる。つまり、勝利がやってみてくれたみたく、舐める様にね。あたしの中も最高。見下ろしてる男が時々眉ひそめたり、歯を食いしばったりするその色っぽい表情も最高。ぐって内腿締めた瞬間、彼が唸る。ああ、これがいいんだって、何だか進化しているみたいだった。
「ちょっと、タンマ。」
微かに息を荒くした彼が突然あたしの腰つかんで上半身をおこした。
「俺、本気なんだってば。」
その言葉を聞きながら押さえつけられているはずの腰を揺らす。その動きで彼が感じてるの、中で受け止めながら。
「あたしも、本気。」
って答える。
「凄く、好いよ。」
って。
「こんな風になるの、勝利が初めて。」
彼の胸に胸預け、見上げる顎のライン。キス。ごくって動くのど仏を舌の先でそっと舐めた。
「美味しい。」
あたしはおっぱい擦りつけるみたいに動きながらその力使ってお尻をぴょこぴょこ持ち上げ浅い挿入を繰り返す。そこ、当たるから。
 彼は何も言い返さず両手を後ろについた。
「んっ!んっ!」
やりやすい角度、
「勝利って、好い!」
あたしの躯は勝手に動きを速めた。全部昨日教えてもらった。内側、それから外側。不感症かもって思ってたけど、大丈夫って。くちゃくちゃって音たてるあたしを、彼の外側のごりごりに擦りつける様に、それから彼の男がほんの少し抵抗する場所で出し入れし。二人の抵抗が一番有る所で動きながら、あたしは自分の敏感な前の部分を押しつぶす様に動いた。
 気持ち良くって泣き出しそうになりながら上見ると、彼があたしを見下ろしていて。差し出した唇に彼のそれが当たる。触れては離れ、触れては離れ。彼はあたしから目をそらさなかった。その鏡みたいに光ってる黒い瞳の奥であたしが揺れているのが分かるぐらい、じっと見つめてた。だから最後の瞬間はどうしても目を閉じてしまい。
「イクっ!」
って音を唇噛んで飲み込んで、力一杯しがみついていた。波が何度も打ち寄せて、前の方が何度も痙攣を繰り返し。少し落ち着きかけて躯起こしたら、もう一度襲って来た波であたしはもう一度突き上げられそうになり躯を反らした。汗が喉伝って、おっぱいの先端に向かう。その雫感じながら、彼の唇に吸われた。
「!」
叫びながら、その後は半分意識が無かった気がする。あたしの上に乗った彼は打って変わったみたいに激しくって、壊される、そんな気がした。


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Date:2009/02/28
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Thema:自作恋愛連載小説
Janre:小説・文学

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