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ストーリーズ・イン・シークレット

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80 バージンロード


 それから四ヶ月後、私達は有名な避暑地の小さなチャペルで結婚式を挙げた。前日までは冷たい雨が降りどうなる事かと思ったけど、当日は真っ青な空の広がる良いお天気で、全てが眩しく見えた。
 これは私の二度目の結婚式。全く違う愛情で結ばれた、二度目のチャンス。
 このいきなりの結婚に知り合いのみんなは驚いたらしく、
「何、出来ちゃったの?」
って、からかう感じで聞いて来た。
「違うってば」
私は何度も同じ答えを繰り返す。
「彼は辞めた会社の元同僚。しかも同期のね。当時、みんなでよく会食とかしていて、仲は悪くなかったんだ」
もう10年も前に私達は初めて出会った。まだ若く、世の中に知らない事なんかないって思い込んでいたあの頃。無茶やってもそれがどうしたって感じで過去を振り返る事なんか無かった。それなのに今はこうして懐かしみ、子供だった自分を遠い目で見ながらそれを他の人に話しているなんて、不思議。
「その当時はつき合っているってそんな感じじゃなかったけど」
私はぎりぎりいっぱい嘘にならない話をする。
「私は会社辞めて結婚して、彼とは普通に疎遠になって。それから、知ってると思うけど夫が亡くなっちゃってね。で、再会した訳だ。有り得ない様な偶然で」
私は子供を助けてくれた勝利の武勇伝を聞かせ、友人達に
「そんな事って、恋愛小説みたい!」
の言葉をもらいながら先を続ける。
「だから最初は子供ベースでつき合い始めたんだ」
と。
「もともと彼は子供が大好きな人で、結婚して子供のいる家庭が欲しかったみたい。そこに摩利と天仁が助けてくれた彼に凄いなついちゃって、だったらそのつもりでつき合おうかって始まったんだよね。でもお互いそれなりの歳だから、タイミングとか時期とか相性とか、そんなの見極めていたら時間ばっかり過ぎちゃうでしょう? そんなの、もったいないって、二人で話し合ってね。で、決めた訳だ」
するとママ友達は一様に
「羨ましい!」
と声を上げた。
「私にもロマンスが欲しいよ!」
「ときめきたい!」
みんな素敵な旦那さんがいるって言うのに言いたい放題。そして
「ねぇねぇ、乃木ちゃんの彼ってきっとハンサムだよね!」
なんて聞かれて、私は恥ずかしげも無く
「そうだよ」
って答えた。そして答えた後、なんだか照れてしまい顔をほてらせていた。勝利は誰よりも格好良い。おっとりとした顔つきの所為で年よりも若く見え、メタボ対策とか言いながらジムに通っている体は20代の頃と変わらずほっそりとしていて。そして何よりも、家の中でも外でも優しくって、大事にされているって感じてた。
 そんな事を考え思わずにやけた私は、この次の運動会には必ず勝利も一緒に連れて行き紹介するようにと約束をさせられた。

 そんな彼が教会の中にいる。
 タキシードに白い手袋をした係の人が
「では、ご入場です」
と厳か(おごそか)に声をかけ、大きな扉は開いた。
 すっと割れる様に開かれた視界の向こうには、まるで歯を食いしばってるんじゃないかってくらい神妙な顔つきの摩利と天仁がいた。今日の二人はジョージが手配してくれたスタイリストさんのおかげで全てがばっちりだ。しかも不思議なくらい誰にも似ていない。勝利とそのお兄さんの特徴は完全にかき消され、天使みたいに可愛い男の子が二人並んでいる、という感じだ。そんな彼らは私がゆっくりと歩きながら近づくにつれ、我慢が出来なくなったらしく大きく手を振って、
「ママ!」
「キレイ!」
なんて叫ぶものだから、会場に忍び笑いがこだまし
「静かに!」
私の母は慌てて二人をなだめる。隣りでエスコートしてくれている父もなんとは無く動揺し、ただでさえピンと伸びている背筋をより一層伸ばした。
 両親は二人の子持ちの私が初婚の勝利と一緒になる事に暗に反対だった。そしてそれはきっと彼の両親も一緒だったと思う。
 勝利は隠していたけど田舎では有名な家柄で、代々続くお茶やさんの次男だった。
「でも後を継ぐのは兄貴だし」
彼は
“自分は全然関係無い”
って言ったけど、今日集まった親類縁者を見ればそれは違うってすぐ分かる。稔との結婚式の時程じゃないけれど、それでも格式のある着物姿が立ち並び、大粒の真珠のネックレスが煌めいていた。
 そして昨日、私はあっさりドジを踏んだ。彼のお兄さんの司さんとはすでに会っていたけれど、お姉さんと会うのは初めての事。一族が揃っての席で紹介されたその人は私よりもずっと年下に見えた。でも幼いって事じゃなくて、まるで 25歳で歳を止めた、そんな感じのする綺麗な人だった。
「はじめまして、真琴です。よろしくね」
差し出されたほっそりとした手。
「勝利は私の事“マコ姉さん”って呼ぶから、涼子ちゃんもそう呼んでね」
彼女が口にした呼び名には聞き覚えが有った。
「それってもしかして、勝利の元カノ?」
とっさに言ってしまってから、しまったって口を押さえたけどもう遅い。彼の母親が一瞬顔をしかめ、隣りに立つ司さんが露骨にいやな表情を浮かべた。
「確かに、清楚系な私と純朴系の勝利はお似合いのカップルだったかもね」
彼女は朗らかに笑い、その場に一瞬漂った苦い空気を吹き払う。
「でも勝利と私がつき合うなんて、有り得ないわよ、ね? 勝利?」
それは奇妙な程含みのある言い方だった。
「ああ、そうだよ。マコ姉とは一度ったりともそんな事、無かったよ」
彼は不必要な位強く否定して、みんながその場を誤摩化そうとした。
 その昔、勝利と真琴さんの間に何が有ったのかは知らないけど、私はとっても不躾な事をしたって事だけは身に沁みた。
 私ってこういう事が凄く苦手だって思った。今までは自己主張して来ていれば良かったけど、これからは勝利の家族と仲良くしなきゃいけない。こんなんじゃ駄目だよなって思いながら、教会の新郎側の席から送られて来る歓迎なのか疑いなのか分からない視線に向かって微笑んだ。今は歓迎されていないかもしれない。でも、いつかきっと、頑張らなきゃってそう自分に言い聞かせる。そう、私達二人のために。
 クリスマスのキスのニアミスが有って以来、彼は私から距離を置いていた。子供達がいる時だけじゃない。二人が寝静まった大人だけの夜でもそうだった。キスはおろか、手をつなぐ事さえしない。ただ寄り添って座り、お互いの体温を感じ合うだけ。そしていつも
「そろそろ帰る時間だから」
まだ10時を過ぎたばかりだって時間に彼は立ち上がる。
「ゆっくりしていけば?」
いくらそう言っても彼は
「また来るから」
の一点張りで、決して長居をしようとはしなかった。
 彼が
“男”
だって事、私は知っている。プロポーズされてから切るのを止めた私の髪の毛の先を見つめながら
「長くなったね」
そう呟く言葉の奥に、遠い昔の二人を思い出しているのが透けていた。私達が体だけを重ねていた頃の癖、彼の上におおい被さり、長い毛先で彼の胸元から首筋を誘惑した夜の話。私達は最高に感じ合い、奈落の底に落ちて行った。あの快楽を、彼の眼差しは
“覚えている”
と言っていた。そして私のふとした仕草、例えばソファの上で足を組み替えたりとか、唇に触れたりだとか。そんな瞬間、彼の体が目に見える形で反応し
“欲しい”
って、ダイレクトに伝えていて、彼はそれを恥ずかしそうに私の目から隠した。だから勝利はこの数ヶ月、じっと我慢してたってそう思う。そんな彼に私の方から
“受け取って欲しい”
そんな気分がつのっていた。そして
「良かったら、泊まって行けば?」
それはお互いの両親に挨拶をし終わった次の土曜の夜の事だった。結局また私から誘ってる。そう思ったけど、彼は私の
“お許し”
がないと手を出す事が出来ないって心に決めているのかなって思ったから。だからそう言った。二人で未来を築くって決めたから、心でも体でも愛し合っていきたいなって。でも彼は私の言葉に驚いた風も無く、むしろ予想していたって感じの表情で
「いや、帰るよ」
と笑い
「今はまだ、準備できていないから」
と言った。それって避妊の事を言っているのかなって思って、
“今は安全な時期だから”
危うく言いそうになりそれを押し止めた。私が描いていたシナリオは、マンションを出てすぐのコンビニに二人で買い物に行く事。いつもコンビニには寄らないし、当然店員さんの事は知らない。だから恥ずかしくない。大人の二人らしく、大人の責任をお互いにとれるって関係に憧れが有った。そしたら彼は
「きちんとケジメ、つけたいんだ」
と続けた。何となくだけど、彼は私の体だけが欲しいんじゃないって証明したいのかな、なんて、そんな事を思って胸がきゅんとなる。
 私の体はキレイじゃない。勝利だって分かってる。他にも沢山男を知ってるし、かまととぶるのはキャラじゃない。そんな事を思っていた私に
「あの独りの寂しい部屋に帰る。それから今日の涼子さんを思い出して温まるよ」
彼は寂しそうな、それでして嬉しそうな顔つきを浮かべた。それってどういう意味なのか分からなかった。
「訳の分からない事を言うみたいだけど、独りになりたいんだ。ほら、涼子さんの傍に居ると、涼子さんの事しか考えられなくなるし。自分が止められなくなりそうだし。それより今は、俺自身の過去に戻って、何が俺にとって一番苦しい事なのか心に刻んでおきたいんだ」
勝利は時々、堰を切った様におしゃべりになる。この夜もそうだった。
「このまま涼子さんと一緒に居たら、何も考えずに幸せになる事が出来る。でもまだそんな風に甘えちゃいけないって、思うんだ。今ここに居て温かい気持ちになって自分の部屋に帰ると、ああ、俺って結局独りじゃんって、ものすごく悲しい気分に襲われる時が有る。もしかしたらこの幸せは電車の中でうたた寝してみた夢だったかもしれないって。涼子さんが俺の事を好きでいてくれる気持ちを疑うつもりは無いけれど、でも、でもそれだけじゃ駄目なんだって。俺自身、一生かけて涼子さんや家族の事手放さない最後の決心を固めたいって、ああ、何だか自分で言っていて意味分からなくなって来た。でも、ほら、その……。」
彼の言葉はいつもヘタクソ。
「もう二度と過去に戻りたくない。涼子の事、二度と手放したくない。だから独りに戻って過去に決別しようとしている、そんな所なんだよ」
でも何だかとっても言いたい事は分かる、そんな気がした。
「うん、そうだね」
だから笑顔で彼を玄関まで見送った。
「もうすぐ
“お帰り”
って言ってあなたの事、迎えるからね」
って。
 その時に向かって私は真紅のバージンロードを歩く。
 何だか純白のウエディングドレスは着る気になら無くてカラードレスにしようとしていた私に、弟のお嫁さんは
『絶対駄目ですよ! 白じゃなきゃ!』
と電話越しにしつこいくらい何回も言って来て、最初は面倒くさいなって思った。でも思い直した挙げ句、何となく白じゃないよねって感じのアイボリーのドレスを選んだ。それは繊細なレースに飾られたクラシックなスタイルのウエディングドレス。細っそりとしていてシンプルで、どこか儚げな大人の女性って感じのシルエット。でもその透かし模様の様な生地が絨毯の赤と良く似合い、これにして良かったなって思った。
“一生に一度”
私はそう心に決めた人と結婚するんだって。成り行きでもないし、やれと言われてする結婚式でもない。私が選んだ人と、私を選んでくれと人と、この次なんて無い、たった一度の結婚式だ。
 祭壇では私だけを見つめてくれる視線が待ってくれていた。子供達よりもきらきらとした瞳に、純粋な愛情をたたえ。父から私を引き継ごうとし、自然に
「大切にします」
と頭を下げるその姿を愛しいと思った。
「お待たせ」
私は祭壇に向き直った彼に、こっそりとそう囁く。
「うん。待った」
勝利は前をしっかり見据えながら、私が絡めた腕に力を込め、微笑んだ。



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79 ホリー・ナイト


 彼の視線が私の唇を見ている。その眼差しには見覚えが有って、彼が私を欲しがっている時の瞳の色だって思い出す。まるで熱に浮かされた少年みたいに熱くって、それでいて純粋で、真っ直ぐ。どうして私は彼のこの気持ちを
“体だけ”
なんて誤解し、割り切る事が出来たんだろう。勝利が見ているのはこの私だ。その彼の唇が、
「良いの?」
なんて動いた。それって、キスしたいって事だよね? ああ、キスなんて、何年ぶりだろう。子供にチュゥは毎日してるけど、男と最後に交わしたのは、遠い昔。ポテトチップスみたいな名前のやたらと器用な男だった事をはっきりと覚えている。あの時、勝利を諦め他に慰めを求めて失敗したんだっけなって。結局、勝利の唇が恋しくて、観念したって感じだった。それなのにあんな事が起こり、私達は別れた。あれから七年が経つ。稔とは男と女のキスを一度もした事が無かったから、キスって七年ぶりだ。って、どうしよう。何だか私はすっかりやり方を忘れている。ああ、こんな時どうすれば良い? 彼の事だから、頬に可愛らしいキスをくれるかもしれない。それともそっと頭をずらし、遠慮がちに首筋にキスを落とす? 正当派に唇だけを触れ合わせる様なキスをするのかな? でももしかしたら大胆に舌を入れて来るって事、なくわないよなって思う。でもそうしたら困る。私はどんな風に応えれば良い? 彼に合わせて舌を絡める? それともうぶな感じで身を引いちゃう? その時彼に抱きしめられて、なすがまま? 記憶の底であの焼け付く様な彼のキスがちりちりと音を立てて焦げ出す。きっと全身に電気が走った様に痺れて、
『もう、好きにして』
って気持ちになるんだって思った。彼は半眼で私を見下ろし、頭の後ろを支えてくれて、私がキスを返しやすい様にしてくれるに違いない。それからあの暖かい唇で私の事を被い尽くすんだ。その快感を思い出し身震いしそうになるのをじっと堪え、冷静なフリで
「うん、良いよ」
答える私。でも躊躇いがちな彼、じれったい。キスする気じゃなかったの? 私だけが期待しているの? これって女の私からしてってせがむのってどうよって思う。そりゃ、もういい加減おばさんだし、今までする事はして来たからここで恥ずかしがるのってどうよって思う。でもやっぱり勝利から先に動いて欲しいなってそんな事を思いながら、乾いてきた唇をそっと舐めた。すると彼の視線が軽くぶれ、その先を追う。やだこれって、完全に誘ってるって感じ? 慌てて視線を落としてしまい、今感じている恥ずかしさを誤摩化す様にそっと唇を噛んだ。勝利の指先はまどろっこしく、頬に戻ったかと思うと手の甲で私を撫でる。凄く、気持ち良い。でも同時に、早くしてって感じ。結局私は微笑んでいる彼を見上げ、唇で愛して欲しいと目で訴える。ねぇ、お願い。そして彼の指先が私の顎を僅かに引き上げる様に動き、彼に向かって思わず瞳閉じた。見えない中で勝利が体を僅かに動かし、足の先がこつんと私の足に当たる。ちょっと体を引きそうな気配の後、それを止め。密やかな吐息が耳元で響き、彼と触れている顎とその足先がじんわりと暖かくなり、緊張する。不意に勝利の肌の香りに包まれて、私は思わず顔を右側にかしげていた。そう、これは私達の古い癖。二人とも右側に頭をずらす、クロスキス。私の頬にはらりとかかった、彼の前髪。
「涼子」
唇が触れようとする寸前、彼はうっすらと開いた私の唇に向かって囁いた。
「愛してる」
クリスマスの奇跡って有るのかもしれないって思った。
 とその時
「ママ、風呂あがったよ!」
「早く来て~!」
子供達の弾ける様な声がお風呂場からこだました。私達はあわててぱっと離れ、子供達に気づかれないって知ってても、思わず何事も無かったかの様な距離を置く。漂っていた甘い空気は雲の様にかき消され、勝利はばつが悪そうに頭を少し下げた。私は物凄く期待してたから、もうちょっとだったのにって思う分、何だか恥ずかしくって照れ笑いを浮かべてしまい、そんな私を見て彼も表情を弛めた。
「早く来てってば~!」
と叫ぶ子供達。彼は
「呼んでるね」
って、こんな邪魔が入ったって言うのに微笑んで。
「タオルとってよ~」
「体拭いて~」
子供達は容赦がない。
「は~い、今行くから」
私は勝利に目配せをしながらお風呂場へと急ぐ。
「やだ、何! 体びしょびしょじゃない!」
案の定二人は濡れた体のままバスマットの上で押し合いへし合いをしていた。洗面所には湯気がもうもうと立ちこめ、その蒸気が鏡を曇らせている。明るい照明の下、子供達の姿は鏡にうつる事無く真っ直ぐ私を見つめ、キャッキャと笑っていた。血の巡りの良くなった健康的な肌の上を、朝露の様な水の玉が滑り落る。そこに息づく命の迸り(ほとばしり)に、私は子供を産んで育てるチャンスをくれた神様に感謝した。諦めなくて良かったって。だから
「ほら、ちゃんと拭かないと駄目じゃない」
私は二枚のバスタオルを取り上げ、一枚をドア近くでここにいても良いのかなって迷いを見せている勝利に手渡した。彼にもこの子達の素晴らしさを味わう権利が有るって、そう思えたから。
「もう、中にある小さなタオルできちんと拭いて出て来なさいよ」
先にお兄ちゃんの摩利をバスタオルですっぽりと包み込み、
「自動乾燥機。ガ~~~~~」
私はいつもの調子で子供の体を拭く。それからいつもと違うのは
「ハイ終わり、仕上げに勝利おじちゃんにも拭いてもらいなさい」
その後の摩利を勝利に任せた事。
「きゃぁっ!」
摩利は悲鳴みたいな歓声で心の準備の出来ていないって感じの勝利の胸の中に飛び込んだ。
「うは~、くすぐったい!」
勝利は恐る恐る体を拭くから、どこを拭いているのか分からない。でもそこが子供には良いらしい。完全に遊んでる。
「ママ、僕も早く!」
天仁に言われ
「はいはい」
ハッと気がつて
「自動乾燥機、ガ~」
を繰り返し、まだ拭き上がっていない摩利の次に天仁を並ばせる。摩利は最後くねくねと体をくねらせ
「くすぐった~」
とタオルの隙間から抜け出した。
「僕も!」
それに続いた天仁は、お兄ちゃん以上に大はしゃぎだった。
 その夜、子供達はあっという間にベッドに潜り込んだ。
「お待たせ」
勝利を待たせていたリビングに戻るまで、たった五分。いつもだったら三十分もかかるのに。
「ダディがさ、ママと勝利にゆっくり話しをさせる時間が必要だって言うんだよ」
「そんなの分かっているって言ってんだけどね」
「ね~」
「でも約束だから、今晩は早く寝るんだ」
「もしかしたらもう一つ、プレゼントもらえるかもしれないから、ね~」
「ね~」
二人は思わせぶりにくすくすと笑い、
「お休み!」
と布団を被り
「早く電気消して!」
滅多に聞く事の無い言葉を口にした。
 そして二人きりの夜が来た。
 住み慣れたリビングにBGMのクリスマスソングはもう止まっていて静か。私はみんなの前では渡せずにいたプレゼントを手の中に抱え、彼の腰掛けている三人がけのソファの端に腰を下ろした。
 先に口を開いたのは勝利。
「今日は呼んでくれてありがとう。その、本当に楽しかったし、本当に嬉しかったよ」
彼は女の子がやる仕草でもじもじと両方の指を組み合わせ、躊躇いがちに言葉を選んでいた。私達の距離は60センチ。
「どういたしまして」
ほんの少し腰をずらし、彼の方ににじり寄る。それに気がついた勝利が
「隣りに座っても良い?」
なんて聞いて来て。
「もちろん」
そう言いながら私は脇の空いているスペースを軽く撫で
『こっちに来てよ』
のサインを出す。軋むソファのスプリング、ちょっぴり濃い目のカスタードクリームみたいな空気。私達の距離は一気に5cmまで縮んだ。触れ合いそうで触れ合わない肩がもどかしい。でも今晩は聖夜。私はホリー・ナイトを楽しんでいる。
「あのね、陶器の置き物のプレゼント、ありがとう。実は私からもプレゼントが有ってね」
こんな夜、思いを伝えるプレゼントって必要だよね? ちょっと不器用なラッピングの施された四角い箱を取り出し彼の目の前に差し出す。勝利はそれを
「何かな?」
と両手で受け取った。
「開けて良い?」
もちろんって、私は頷く。中から出て来たのはDVDが七枚。
「これってもしかして?」
嬉しさと困惑の入り交じった瞳が私を見返した。
「急に思い立ってね、あの子達の今までのビデオの記録を、DVDに焼いてみたのよ。その、勝利が見たいかな~っと思って」
というか、見たいと思っていて欲しいなっていう、そんな感じ。肝心の勝利は、ある意味ニヤニヤって印象の笑いがを浮かべながら、たいして文字の書いていないその一枚一枚をまるで絵でも見るかの様に手に取って眺めた。そしてふと動きを止め、視線を落としたままDVD を持つ手に力を込めてこう言った。
「摩利君も天仁君も可愛いし。乃木さんは料理が上手で家庭的で、親戚の人も善い人で。この歳になってこんなにいいクリスマスを過ごせるなんて思ってもいなかった。ありがとう」
一瞬にして引き締まった彼の口元。彼の緊張がばんばん伝わって来る、そんな気がした。彼はゆっくりと私の方に向きを変え
「聞いて欲しい」
はっきりと、揺るがない声で私に語りかけた。
「君のいる家に
『ただいま』
って帰る、そんな関係になりたい」
と。
 なんて控えめなプロポーズ。でもその言葉を私は一生忘れないって思う。だって、彼の心が言わせて言葉だって、そう感じるから。
「今日は、その、最後まで返事を聞きたいって、そう思ってる」
彼はきっぱり最後まで言い切ると、私の目を見つめた。
「乃木さんの答えを知りたい」
こんな気の強い女だけど、でもやっぱり、好きな男の人には押して欲しいんだって、彼が強く私の事求めてくれているんだって思うと、彼の事を好きだって気持ちが前よりもっと膨れ上がる、そんな気がした。
「引っ越す時には、私があげたDVD 忘れずに持って来てね」
それは遠回しなイエス。
「このDVD 一枚づつしか作っていないから。そうじゃないと私も子供達も困るから」
彼の目が大きく見開かれ私の答えを喜んでいる。その笑顔が眩しくて照れてしまい、私はわざと彼から視線を反らし、頭をそっと彼の肩に預けた。
「それからね、子供の前では“涼子さん”から始めるってのは、どう?」
緊張している彼の手にそっと私の手を重ね、今私が感じている温かい気持ちを伝える。すると彼はもう片方の掌をゆっくりと私の手に重ねた。
「ありがとう」
って。
「きっと大事にするから。世界で一番幸せにするから」
それが私の事なのか子供の事なのか。ここでの突っ込みは無しだ。私はそんなに野暮じゃない。それなのに。
「涼子さんの事、世界で一番、愛しているから」
我が侭って感じもするけれど、私は本当に言って欲しいって思っている言葉をプレゼントしてもらった。
 静かな夜に、いつの間にかプラトニックな私達。私の頭の端に勝利の耳がちょこんと当たり、二人、服越しに触れ合いながら、全身で溶け合っている、そんな気分だった。


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78 保護者


 その夜、パーティーのお開きは早かった。昨日サンタさんから届いた
“今年の乃木一家”
のDVDをみんなで見ていて一区切りついたその瞬間、まだ8時を少し過ぎたばかりだというのに
「ほら、ガキ共、寝る時間だぞ」
ソファで足を組んでいたジョージがいきなり何を思ったのか子供達を急かし始め
「これからは大人の時間だから、歯磨きして風呂入って来い」
とまるで父親みたいに大きな声で命令をしたのだ。リビングにいた子供達はしゃきっと立ち上がりプレゼントを抱えひとまとめにしたあと、洗面所へとダッシュした。ジョージはちょっとやり過ぎだと思ったし、あまりにも素直に言う事をきいた子供達も解せない。まるでこの家の主がジョージみたな成り行きに私は少しむっとした。
「そんな事言わなくても良かったのに、ジョージ。今晩は特別だから」
静かな部屋にクリスマスソング。大人だけが取り残された部屋に重たい沈黙が流れた。困った様な顔を不器用に隠して笑ってみせている勝利と、妙にしたり顔のジョージ。これってなんだよって感じ。何となく私が悪者? って空気だけど、この家は私の家。子供達だって私の子供だ。いくらジョージでも勝手はさせたくなかった。それに私はジョージと卓ちゃんの関係を応援こそすれ、邪魔したりした事なんか無かったし、私と勝利の関係にジョージが割り込んで来るのって、子供じゃないんだから止めて欲しいって思う。それに、子供達をダシに勝利を威嚇するくらいだったら、私や勝利に単刀直入に言うべきじゃない?
「ねぇ、ジョージ。今私が何考えているか、分かる?」
私は床に座りながら彼を見上げた。こうやって見下ろされていると何だか分が悪い感じがするけど仕方ない。
「少しだけど怒ってるのって、分かってくれる?」
自分が一番上なんだぞって感じの態度が気に食わないって気持ちをのぞかせながら言った私に、
「まぁそんなに苛つくなって。しわ、増えてババァになるぞ」
彼は口の先で笑った。
「コイツが何でここに来たのか、ぼちぼち大人同士ではっきりさせたいなって思った訳だ」
その太々しい態度は私を、というよりも勝利を困らせようとしている態度だって思った。
「とりあえずだな、どうして俺がこの家に出入りしているかって事だ」
彼の目はにやついた口元とは裏腹に細く鋭く光り、嬲(なぶ)る様に勝利を見据えた。勝利はさっきまで見せていた困惑を取り繕う様な表情をぬぐい去り、ゆっくりと顎を引き締め
「あなたが来ているって事は、乃木さんのご実家との縁ですか?」
低く落ち着いた声でそう言った。
『あっ』
って、そんな言葉が漏れそうになり、あわててそれを呑み込んだ。私はジョージがいる日常に慣れ過ぎていて、実家とジョージにそんな思惑が有るだろうって現実をすっかり忘れていたのだ。
「涼子の事だからあまり話題にしないだろうと思うけど」
ジョージはもったいぶった前置きをした。
「コイツの旦那の稔が跡を継ぐはずだった乃木の本家は資産家でね。例え稔が親よりも先に死んだって言っても、結局稔の両親は二人の孫に全てを相続させたいって思っている」
それは私や稔の両親が一度も口に出した事の無い話題だった。彼らが双子の父親が稔じゃないって事ぐらい気がついているって知っていた。それに私達には不釣り合いな程巨額の遺産を受け取るなん気が引けるから、むしろお金の話しからは逃げいてたってのが本当の所。だから当然、遺産の相続から私の子供はすっぱり外してくれているとばかり思っていたのだ。それなのに……。
「稔の親にしても、俺にとっても、乃木の直系は摩利と天仁だと思っている」
彼は
“直系”
の言葉をはっきりと発音し、勝利の反応を見極めようとしているかの様だ。
「だからその大切な子供達と、その子供達が引き継ぐ財産を俺は守らなきゃいけないって思ってる訳だよね」
その財産というのがどれだけのものなのか。実家の山林も含め、東京にもいくつかマンションを持っていて。ちょっと常識じゃ考えられない金持ちだったから。お金が無いとお金持ちに憧れるけど、実際に金を持って管理する生活って、考えるよりも楽じゃない。彼が残してくれたシドの権利や幾つかの財産を管理しているだけであっぷあっぷの私は、これ以上責任を負いきれないって思ってた。だから財産を譲りたいって思ってくれている義理の両親に
“ありがたい”
って思うよりも前に、実家から逃れて東京で暮らしているって事が物凄く悪い事をしている気になり、思わずうつむいてしまっていた。
 ジョージはそんな私を無視して言葉を続ける。
「大人には大人の責任があるからね。途中で逃げ腰になってしまう様な男に、大事な子供達の人生を任せる事なんて出来ないだろう?」
それは暗に勝利が無責任にも逃げ出した、と言っていて。
“そういう事じゃ無い”
訳はもっと複雑だって言いたかったけど、今ここで全てを話すタイミングじゃないってそう思い、言葉を留める。遠くから耳に届く子供達のはしゃぐ声、お風呂場の水の音。そっと盗み見た勝利は、強張っていた頬をふと弛め
「全ての責任を負う覚悟が無くて、ここには来ませんから。そんな言葉なんかに負けませんよ」
からっとした声でそう答えた。
「財産だとか、家柄だとか、人間関係だとか。そう言う事に惑わされて、一番大切なものを見失う過ちを繰り返す気は有りません」
澄んだ目がジョージの事を正面から見つめ、彼はふわりとそこに佇んでいた。
「俺だって男ですから。どんなに重いと言われても、むしろ望んで引き受けたい責任というのはあるんです」
その言葉は真っ直ぐに私の心に響き、あの公園のベンチで聞いた彼の言葉を思い出させてくれた。勝利はずっと変わらない。ただ一度、道を踏み外しちゃったけどね。
「でも同時に、放棄しないといけない権利ってのも有るって考えています」
ふと過去の事を思い出しぼんやりしてしまった私。彼が何を言ったのか、気がついたのはほんの少し遅れてからだった。
「子供達のパパは、一生稔さんですから」
この時の勝利の顔は、まるで菩薩様みたいな顔をしているって、後から思った。彼の言葉は自分が本当の父親だって事、子供達には絶対に話さない、そう言っていた。
 しばらくの沈黙が流れ、先に動いたのはジョージの方だった。
「さてと」
彼はゆっくりと立ち上がり、
「お客様の人となりも分かった事だし」
とさっきとはまるで違う様に見える笑い顔を浮かべ
「そろそろ帰るとするか」
両方の太腿をポンッと叩いた。それは凄くすっきりとした顔つきだった。
 ジョージは子供達からもらったプレゼントの袋とコートを取り上げると
「また来年もこうして集まれるかな?」
誰に言うとでも無しにそう呟いた。その言葉の深い意味を知っているのはジョージと私と卓ちゃんと。それから彼の担当医だけ。卓ちゃんは一瞬顔を曇らせ、ジョージはか細い視線を勝利に投げた。
「それじゃあ、また来年」
何も知らない勝利はあの素直で優しい笑顔を浮かべ
「来年もよろしくお願いします」
屈託なくそう答えた。
 ジョージは帰りしな、まだお風呂場にいる子供達に声をかける。
「ダディはもう帰るからな!」
相変わらずでかい声。
「約束通り、今晩は早く寝ろよ! じゃあ、お休み。また来年」
すると子供達が元気に答える。
「分かってるよ~」
「お休み」
「また来年」
「一緒に遊ぼうね~」
二人はダディが大好きだ。
 そして玄関で。靴を履いたジョージはいきなり卓ちゃんの腕に自分の腕を絡め、掌と掌を合わせぎゅっと握りしめた。私達の目の前でジョージの大きな手が卓ちゃんの若々しくてしなやかな手を包み込み、指先が柔らかく絡み合い、
『俺達は恋人同士です』
と告げていて。一瞬ジョージの穏やかな表情の下には、最後の思惑が有るのかもって疑った。これって勝利の事を試しているって。でもそれは違うと、私はすぐに打ち消した。
 彼らはマイノリティだから、人前で露骨な愛情表現なんかしない。その上ジョージは愛情表現がまるで下手だ。いつだったか二人で飲んでいて彼に向かってこう言った事がある。
「あんたって、思っている気持ちと行動にギャップ有るんじゃない?」
思っているだけで気持ちが伝わるなんて無いんだから。
「男ってそう言う事が分かってないよね。言葉とかはっきり分かる態度で気持ちを示してあげないと。女には、目に見えない“内面の気持ち”なんて伝わらないんだから」
って。すると彼はゲラゲラと笑い
「女心ってヤツ?」
と馬鹿にするから、
「だってあんたが“男役”で、卓ちゃんが“女役”なんでしょう?」
思いっきりやり返してやった。あの時のジョージは持っていたウイスキーグラスの動きをぴたりと止め、
「なっ、なっ、お前、いきなりなんて話しをし出すんだよ」
とらしくもなくどもった。
 そんな彼のいきなりの愛情表現。私もそうだけど卓ちゃんも驚いたらしく、一瞬手を引いて逃げる様なモーション。でもジョージの手は彼の手を握って放さず、諦めた様に卓ちゃんはその手を握り返した。男同士とはいえ、それはごく普通の恋人同士の甘い仕草。自然に惹き合う二人の体が艶かしく触れ合い、
『早く二人っきりになりたい』
と言っているかの様だった。その見せつける様なゼスチャーに、勝利はさっと顔色を変えーーー赤くなった。まるでテレビの画面に予期せぬラブシーンが出て来た子供の様だ。
「あっ、あの……」
彼は何か言わないといけないと思ったらしい。散々言葉を選んだ感じで
「幸せそうで、いいですね」
と言った。
「俺も出来たら、その、あやかりたいです」
と。ジョージはニッカりと肉食って感じの歯をのぞかせ
「あやかるも何も、努力次第だろう?」
そんな勝利を笑い飛し、ほんの数十分前までのとんがった空気を完全に吹き払い、空いている手で馴れ馴れしく彼の肩を叩いた。
「でももしお前がこの女と一緒になったら、お前は俺の弟になるって所か」
思いっきり含みの有る、かなり意味深い言葉を口にした彼。ちょっと驚いた様な勝利の顔に
「ほら、帰るんでしょう」
慌てる卓ちゃんがジョージの手を引っ張った。
「涼子さんも、良いお年を。あなたも、お幸せに」
常識人な卓ちゃん。
「あんた達もね」
と、その時。背後の空気が揺れ、勝利が私との距離を詰めた。至近距離で感じる彼の体温、漂うほのかな香り。私の肩には大きな手がそっと乗せられ、強くはないけどしっかり私を包み込み。私と勝利を
“私達”
という存在にし。それから彼は声に力を込めて
「また、ご一緒に。来年もみんなで」
と言った。
 嫌だ、私、きっと真っ赤になってるよ。ジョージのニヤニヤ笑いと、卓ちゃんのやけに物わかりの良い笑顔。超恥ずかしくって、私は胸の前で小さく手を振った。
 閉まるドアに
「馴れ馴れしくして、ゴメン」
私にかけられていた手がそっと外れ、勝利はうつむきながら謝った。
「ん、良いよ」
むしろ彼が行動に出てくれた事が嬉しかった。強面のジョージ相手に、
“男ぶる”
のって、結構キツいと思うから。私は彼と向き合う様に体をずらし、彼を見上げた。勝利の目が真っ直ぐ私を見下ろしていて、吸い込まれてしまいそうになる。一つ屋根の下、子供達がいる。今見られちゃまずいよって思いながら、それでもその瞳が私に向かって降りて来て欲しいって思った。だから
『抱きしめて』
の思いを込め彼の瞳を覗き込む。
「りょ……、乃木さん」
あいかわらず不器用な彼。でもそこが好きなんだって、きっと彼は言われないと分からない。
 勝利の指先が私の額を撫で、顔にかかっていた髪の毛をそっとかき分ける。その指先は恐る恐るって感じ。でも丁寧で優しくって。暖かい指の流れが頬を伝い、顎の手前で止まった。



    戻る    鏡TOP    続く

                   あとがき


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